親指のつけ根の骨が変形してしまう『外反母趾』。
痛みが生じて靴も履けなかったり、最悪歩くことも難しいという人もいるため、外反母趾に悩まされている人も多いです。
さらに外反母趾をかばおうとして、姿勢が悪くなったり、腰痛や肩こりになってしまうことも。
なので今回は外反母趾の原因や症状、対策や予防などを紹介します。
目次
外反母趾の原因とは?
外反母趾になる原因はいくつかあります。
大きく分けると日常生活や元々の足や骨の形、病気などの原因で外反母趾になってしまう人がいます。
ではなぜ外反母趾になってしまうのかを詳しく説明していきます。
外反母趾の原因1 「足首が硬い」
外反母趾の人は足首の内側が硬くなってしまって、
本来親指側から地面につかないといけないのに、
小指側から地面に着いている人が多いです。
その結果、親指が段々曲がってしまうケースがあります。
文字ではわかりにくいので、動画で説明します。
外反母趾の原因2 「日常生活」
日常生活では普段の歩き方のクセや靴が外反母趾の原因となります。
かかとから着地して歩くのではなく、つま先や足全体を地面につけるような歩き方をしている人は要注意です。
他にも内股の人も気を付けなければなりません。
このような歩き方や内股だと、足の親指のつけ根に負担がかかってしまいます。
親指に負担がかかってしまうと徐々に骨が変形して曲がっていき、外反母趾を引き起こしてしまいます。
さらにサイズの合わない小さな靴や先の細い靴、ヒールが高い靴は足先に負担がかかってしまうので外反母趾になります。
足先を圧迫するだけではなく、歩くときに膝が曲がったり歩く姿勢が悪くなると、関節にも負担がかかるため、外反母趾の原因の1つになるとも考えられています。
歩き方や靴も外反母趾の原因となりますが、日常生活の中ではもう1つ原因があります。
それは筋力の低下です。
足の親指の角度を保つ筋肉が低下してしまうと外反母趾を引き起こしてしまいます。
歩き方が一歩が狭かったり、足を上げないで地面をするように歩いていると、筋肉をしっかりと使えていない状態になります。
そのため、足の親指の筋肉を使えてないので筋肉が低下してしまいます。
外反母趾の原因3 「元々の足の形」
足の形には大きく3つに分類されます。
「スクエア型」、「エジプト型」、「ギリシャ型」です。
この中でも「エジプト型」は外反母趾になりやすいと言われています。
親指が靴の先端に当たって圧迫してしまうからです。
ですが、「エジプト型」以外の足の形の人も圧迫を受けるような靴を履いてしまうと外反母趾になる可能性があります。
外反母趾の原因4 「病気が関係している」
外反母趾は病気が関係して引き起こしている場合もあります。
リウマチや糖尿病が原因で親指が変形してしまうからです。
病気が原因の外反母趾の場合は、治療や普段のケアは一般の外反母趾とは区別して考えなければなりません。
外反母趾の症状って?
外反母趾には特徴的な症状があります。
足の親指が人差し指の方に「くの字」に曲がり、つけ根の関節が炎症を起こします。
そして痛みが出て、ひどくなると靴などを履いていなくても、痛みを感じてしまいます。
外反母趾の初期の症状としては、親指の角度が10~15度に曲がっている状態です。
この初期の症状では、痛みはほとんど感じません。
ですが親指の角度が20度以上になると要注意です。
親指がくの字に曲がってしまい、親指のつけ根が大きく飛び出してきます。
すると飛び出した部分に痛みを感じるようになり、靴を履くとこすれてしまい更に痛みを感じてしまいます。
外反母趾は一度親指の形が変わってしまうと、元には戻りにくくなります。
なので外反母趾は予防がとても重要になります。
外反母趾の予防や対策方法
外反母趾は一度進行してしまうと、元の足の形に戻りにくくなるので、普段から予防や対策が重要になってきます。
外反母趾を進行させないためにも、継続して予防や対策をしていきましょう。
○外反母趾の予防方法
外反母趾の予防には、足の指や足の機能を回復させるトレーニングが必要となってきます。
足のトレーニングをして足の機能が十分に発揮できるようになれば、外反母趾の他にも足のトラブルを予防することができます。
紹介するトレーニングを継続して、外反母趾を予防してきましょう。
①足指じゃんけん
足指をつかってじゃんけんをするトレーニングです。
(足の形・グー)
5本の親指ぼ全てに力を入れて、ぎゅっと曲げてグーの形にする
(足の形・チョキ)
親指だけをピンと上にあげる
(足の形・パー)
足の指全てを思いっきり広げる
☆やり方☆
①裸足になり、足を床に投げ出して座る
②紹介したグー・チョキ・パーで左右それぞれの足の指でじゃんけんをする
②タオル寄せ運動
タオルやスカーフ、ネクタイを使ってするトレーニングです。
※このトレーニングは重度の外反母趾の方が行うと、足の変形を増強してしまう可能性があるので注意してください。
☆やり方☆
①椅子に座り、床にタオルを置く
②左右一方の足指5本を使って、タオルをたぐりよせて足指で掴んで持ち上げる
③15秒間持ち上げ続ける
④もう片方も①~③を行う
(①~④を2~3回繰り返す)
③つま先立ち体操
このトレーニングは足のアーチの形の崩れを防ぐのにとても有効です。
☆やり方☆
①裸足になり床にまっすぐ立つ
②椅子の背もたれなどを持ち、つま先立ちをする
③つま先立ちを20回する
(20回を1セットとして、毎日3セットは行うようにしましょう)
④足裏に刺激を与えるトレーニング
ゴルフボールを使って、足裏を刺激するトレーニングです。
ゴルフボールにはデコボコ感があり、刺激を与えるにはちょうどいい硬さをしています。
なので足裏を刺激するには最適な道具です。
☆やり方☆
①床にゴルフボールを置く
②足裏を使ってコロコロと転がす
○外反母趾の対策
外反母趾の対策としては、まず痛みを感じる前に行うといいでしょう。
その対策方法は「外反母趾サポーター」です。
外反母趾サポーターは、ドラッグストアやネットなどで購入することができます。
この外反母趾サポーターを使用すると、変形している足を補整してくれます。
すると足の指の間を開いた状態になるので、足の指を使うことができます。
しっかりと踏ん張れるので、正しい姿勢で歩く事が可能になります。
そしてもし外反母趾に痛みを感じる場合は、他の対策もした方がいいでしょう。
その対策は「冷やす」ことです。
痛みや熱を持っているときは、患部を冷やしすアイシングをオススメします。
冷湿布は消炎鎮痛効果も期待できますし、しっかりと患部を冷やすことができます。
ですが一方で患部を温めてしまうと痛みが増強しやすくなってしまいます。
なので温める温熱療法は避けた方がいいでしょう。
外反母趾を防ぐ靴の選び方
外反母趾の原因の1つは日常生活の中にあります。
ですが、それを裏返すと日常生活を改めたり、注意してセルフケアをしていれば、外反母趾の症状の改善が見込むことができます。
なので外反母趾を防ぐためにも、普段から履いている靴を見直してみましょう。
靴選びには重要なポイントがいくつかあります。
基本的には足の指や足の裏の筋肉をしっかりと使えているのか、足に負担をかけていない靴かどうかが大切です。
では詳しく外反母趾を防ぐ靴の選び方を紹介します。
①縦幅と横幅が足に合っているか
縦幅のサイズが合っているのはもちろんですが、横幅も足にフィットするものを選びます。
さらに足の負担を減らしたいと思っているなら、スポーツブランドのスニーカーの様に、縦幅も横幅を選べる靴を選ぶようにしましょう。
②中敷き(インソール)が平らなもの
中敷きがデコボコになっているものがあります。(土踏まずの部分が盛り上がっている様な中敷き)
このような中敷きは、足の形にフィットするので履き心地がいいと思います。
ですが、フィットしていて履き心地が良いため、普段使うはずの足の指や足裏の機能を使わなくなってしまいます。
そのため足の指や足裏の筋肉が弱まってしまうんです。
なので中敷きを選ぶ時は、平らな中敷きのものがオススメです。
③クッション性の高いものは選ばない
中敷きと同じようにクッション性の高い靴は、足の指や足裏を使わずに心地よく歩けてしまいます。
それでは、足の機能を低下させてしまう恐れがあります。
クッション性の高い靴はできるだけ選ばないようにしましょう。
④フィット感があるものを選ぶ
足に靴がフィットしていないと、靴が脱げないようにと姿勢の悪い歩き方になってしまいます。
(ペタペタ歩きや地面をするような歩き方)
姿勢の悪い歩き方をしていると、足に負担をかけるため外反母趾になる可能性を高めてしまいます。
なので足にフィットする靴を選ぶことで、足の指や足の裏をしっかりと使って歩くことができます。
さらに足全体を使って地面を蹴りあげる正しい歩き方ができるので、フィット感のある靴を選ぶと外反母趾の予防になるというわけです。
ちなみに裸足で過ごす時間を増やすことも外反母趾には良いとされています。
裸足になると、靴や靴下を履いて影響する足への刺激が軽減されます。
足の刺激が軽減されるので、足の筋肉や足の機能の低下を防ぐことができるからです。
もちろん靴選びはとても大事ですが、家にいる時などはできるだけ裸足の時間を増やしてあげましょう。
もし家の中で靴下だけは履いておきたいという人には、外反母趾を予防してくれる靴下の種類があります。
それは「5本指ソックス」です。
5本指に分かれているため、足の指を自由に動かすことができるからです。
冷え性などを気にして裸足になれないという人は、5本指ソックスをオススメします。
まとめ
今回は外反母趾について紹介しました。
日常生活の中や元々の足の形が原因で外反母趾になってしまうことがわかりました。
足の親指のつけ根を曲げないためにも、普段から足の指を使ったトレーニングをして外反母趾を予防する必要があります。
もちろん靴選びも重要です。
外反母趾の対策についても紹介しましたが、痛みがヒドイ場合などは悪化する前に、接骨院などの医療機関での治療を受けることをオススメします。
外反母趾は自然に治ることはほとんどないので、日頃から予防や対策をしてきましょう。
ふくだ整体院
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